大手食品メーカー
ヒアリング及び研究目的の明確化
大手食品メーカが販売している機能性ヨーグルト製品は、非常に多くのリピート購買によってロングセラーとなっていることが消費者調査の結果により報告されている。リピート購入によりブランド価値が上がるという研究はあるが、なぜリピート購買が生じるのかはほとんど明らかになっていない。そこで、機能性ヨーグルト製品のリピート購買の理由と購買中断理由を探索的に検討することを目的とした。
調査計画の立案
上記の目的のため、半構造化面接及び質問紙を用いた調査によって、当該製品の喫食中における、体感(例えば、お通じの改善)、効果感(例えば、健康になった気がする) 、満足度などと、購買行動との関連性について検討した。 なお、調査対象者は、当該製品を継続購買している方、及び、継続購買していたが中断した方であった。
データ分析及び考察
当該製品を継続購買をしている全ての方において、特定の体感や効果感が報告された。また、継続購買を中断した方に関しても、継続購買中は特定の体感や効果感が得られていたことが報告されたが、対象者の環境の変化(引っ越しや入院など)や価格の高さなどが中断理由になったことが報告された。本調査の結果に基づき、「当該製品の継続喫食者の継続購買に必要な要因は、特定の体感や効果感を感じることである」との仮説を立て、購買活動と関連する諸要因について考察すると共に、今後の研究の展開についても提案を行った。
大手化粧品メーカー
ヒアリング及び研究目的の明確化
クライアントの特定の商品に関して、広告(例えば、CM)などで使用されている表現について、消費者がどのようなイメージを抱いているかを明らかにすることを目的とした。
調査計画の立案
【調査1】上記の目的を探索的に検討するため、少数サンプルを対象に半構造化面接を行い、消費者が抱いているイメージに関する項目を抽出した。 【調査2】(a)調査1で得られた項目群がどのような因子(グループ)に分類されるか、また、(b)消費者の様々な属性と各因子(グループ)との関連性について明らかにすることを目的に、アンケートを作成し、大量サンプルを対象にWeb調査を行った。
データ分析及び考察
消費者が抱いているイメージに関する項目群に対して、因子分析によりイメージに寄与する因子を明らかにすると共に、消費者の様々な属性に関して層別の分析を行った。これらの分析結果に基づき、消費者が特定の表現に関して抱くイメージの構造や、得られた知見の応用範囲などについて考察を行った。